TISとドリーム・アーツ、ダイキン化学事業部の営業改革を担う”新情報共有基盤”をクラウドサービス上で提供
ITホールディングスグループのTIS株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:藤宮宏章、以下TIS)、および株式会社ドリーム・アーツ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:山本孝昭、以下ドリーム・アーツ)は、ダイキン工業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:岡野幸義、以下ダイキン)の化学事業部が、営業改革を担う”新情報共有基盤”として、ドリーム・アーツの製品群と、そのシステムインフラにTISが提供するクラウドサービス「TIS Enterprise Ondemand Service」(ティアイエス エンタープライズ オンデマンド サービス)を導入したことを発表いたします。
ダイキンの新システムは、ドリーム・アーツの企業情報ポータル型グループウェアINSUITE®Enterprise:インスイート・エンタープライズ(以下インスイート®)、アプリケーション開発基盤 ひびき®Sm@rtDBおよび営業支援ツールひびき®SALES(以下ひびき®)を採用し、TISのクラウドサービス(PaaS/IaaS*)「TIS Enterprise Ondemand Service」をそのシステムインフラとして利用しています。新システムは2010年9月1日より運用を開始しています。
家庭用品から「塗るエアコン」まで
ダイキンは、1934年設立以来、市場のニーズに応える高品質・高付加価値の製品を提供してきました。フッ素化合物としては、アイロンやフライパンなどの家庭用品から、自動車の燃料ホース、建築物の外装塗装剤、さらにはエアコンの冷媒などまで、ダイキン製品は幅広く利用されています。また、ニーズが高まっている環境分野でも、エンドユーザーの課題に同社の技術がコラボレートした新たな製品を生み出しています。
例えば、工場やビルの省エネ対策としてのフッ素系遮熱塗料は、フッ素の優れた耐候性により長期にわたり太陽光を反射し、室内温度の上昇を低減する「塗るエアコン」として好評です。
創造・開発型の事業モデルへの素地と旧システムの限界
ダイキンの化学事業部では、これまでLotus Notes上に構築したDBおよび週次の営業報告によって、営業現場での顧客の課題や要望、サンプル品評価の状況、競合傾向などの情報を集約・分析して市場動向を読み取り、新製品・新用途開発の企画に反映させることに積極的に取り組んできました。必要に応じて組織を越えて役職者に一斉に情報配信される仕組みも早期から実現するなど、そのシステムが創造・開発型の事業モデルの素地となってきました。
しかし、昨今のビジネス環境の変化などからお客様の検討範囲が広がり判断のスピードが加速されるなかで、システムの見直しを検討することになりました。
“新情報共有基盤”にドリーム・アーツの製品群とTISの「TIS Enterprise Ondemand Service」を選択
ダイキンは、お客様の生の声(案件情報)をいち早く事業部全体に流通させ、多岐に渡る同社の製品・提案の中からお客様のニーズに応じてすばやく検索できるしくみが不可欠であるとの考えから、これらを実現するために、ドリーム・アーツのインスイート®と ひびき®を”新情報共有基盤”として選択しました。
そして、そのシステムのインフラとして、エンタープライズでの利用を前提としたセキュアで堅牢なPaaS/IaaSであるTISの「TIS Enterprise Ondemand Service」を採用しました。
新営業プラットフォームによるリアルタイム性・気づきの強化
今回構築された”新情報共有基盤”は、営業が収集したお客様の現場での情報がひびき®のレポート機能でリアルタイムに事業部全体に共有され、レポートを見た上司からの的確かつ迅速な指示、研究部門からのアドバイスなど、組織を超えた事業部を巻込んだ営業活動の起点になります。また、ひびき®に案件情報を蓄積することで、同情報を顧客・用途・製品・競合状況など多様な切り口で一覧化、グラフ化して共有できます。ひびき®の柔軟なビュー設定、検索機能によって必要な情報へのアクセスも容易になり、マネージャー、企画部門、経営層などが、それぞれの観点から現状分析を行うことが可能です。インスイート®のポータルとの連携により、こうした案件情報を「探しに行かなくとも、最新の情報が表示される」場の共有を行えるようになりました。
また、エンタープライズ利用を前提として設計されたPaaS/IaaSである「TIS Enterprise Ondemand Service」を採用することで、”新情報共有基盤”を管理するシステム部門は、これまで必要だったシステムインフラ部分の運用・メンテナンスの負荷が軽減しました。これにより、新たなシステム開発などのより創造的な分野へリソースを集中することが可能になりました。さらに、システムの利用状況にあわせて、柔軟にシステムリソースの追加・削除が行えるなど、システム運用に関連するコストの最適化も同時に実現しました。
お客様自身も気づいていない「次の欲しい」を先取りし、形にしたい
ダイキン、取締役副社長 川村群太郎氏は、次のように述べています。
*PaaS(Platform as a Service)
ソフトウェアをインターネット上で利用できるように、OSやミドルウェアなどの基盤をサービスとして提供するモデル
*IaaS(Infrastructure as a Service)
システムが稼動するためのインフラをサービスとして提供するモデル