2022年2月24日

【大企業の従業員1,000名に聞いた「市民開発」に関する調査】約6割の企業が「市民開発」への取り組みを開始
DX推進企業の約5割がノーコード・ローコードツールを導入または検討中 約7割が「業務部門が作ったシステムをIT部門が管理すべき」と回答、課題はシステム乱立

 「デジタルの民主化」のリーディングカンパニー 株式会社ドリーム・アーツ(東京本社:東京都渋谷区、広島本社:広島県広島市、代表取締役社長:山本 孝昭、以下 ドリーム・アーツ)は、従業員数1,000名以上の企業に所属する従業員1,000名を対象に、業務部門の社員が自らアプリケーションを開発する「市民開発」に関する調査を実施しました。
 その結果、市民開発を推進している企業は約6割(57%)にのぼったほか、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業の約5割(49.2%)がプログラムのソースコードを極力記述せずにシステムを開発できる「ノーコード・ローコード」ツールを導入または検討していることがわかりました。 一方で「システムが乱立、個別最適化されてしまう」などの課題も浮き彫りになりました。

調査結果サマリー

調査背景

 新型コロナウイルスの感染が拡大し始めて約2年。 オミクロン株による拡大が今も続くなか、私たちの生活様式は大きく変化しました。 企業においても、クラウド移行やリモートワークを推進するためのデジタル戦略を再検討するなど、デジタル化が大きく進展しています。 しかし、日本においては、IT人材不足が依然として深刻な問題となっています。 経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」の試算によれば、2030年にはIT人材が最大で79万人不足することが明らかになっています()。 その解決策のひとつとして、「市民開発」に注目が集まっています。
 こうしたなか、ドリーム・アーツでは、市民開発の現状と課題を把握するため、従業員数1,000名以上の企業に所属していて、自社のDX推進を把握し、かつ「市民開発」やノーコード・ローコードツールを知っている従業員1,000名を対象にインターネットによるアンケート調査を実施しました。

経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」: https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf

約6割(57%)の企業が「市民開発」への取り組みを開始
またDX推進企業の約5割(49.2%)がノーコード・ローコードツールを導入または検討中

 ノーコード・ローコードツールを活用した市民開発における自社での取り組みと自身の関わりについて聞いたところ、「すでに社内で市民開発に取り組んでいる」という企業は半数を超え、約6割となりました(57%)。 また、「検討中」や「興味がある」と回答した「市民開発に前向き」な企業は約9割(88%)にのぼりました(グラフ1)。

【グラフ1:ノーコード・ローコードツールを利用した市民開発の取り組み進捗】
(自社のDX推進状態を把握し、かつノーコード・ローコードツールを知っている1,000名)

【グラフ1:ノーコード・ローコードツールを利用した市民開発の取り組み進捗】

 また、市民開発の具体的な成果として、約5割(45%)が「業務部門が自らデジタル化したシステムやアプリケーションがある」と答えました(グラフ2)。 市民開発の取り組みを実施している企業では、その割合はさらに高く、約7割(72%)がすでになんらかの業務部門が開発したシステムやアプリを運用していることがわかりました。

【グラフ2:業務部門自らデジタル化したシステムやアプリケーションは存在しますか】

【グラフ2:業務部門自らデジタル化したシステムやアプリケーションは存在しますか】

 さらに、DXを推進している企業の約5割(49.2%)が、ノーコード・ローコードツールを導入または検討中と回答しており、DXへの取り組みにおいてノーコード・ローコードツールの活用が進んでいることがわかります(表1)。

【表1:DX推進度とノーコード・ローコードの導入進捗度】

【表1:DX推進度とノーコード・ローコードの導入進捗度】

市民開発の開始理由トップは「業務部門が求めるものを作成できる」、「IT人材不足」は3位に

 業務部門が自ら開発する「市民開発」を始めることになった理由については、1位が「業務部門が求めるものを作成できる」(226名)で、2位は「コストダウン」(152名)、3位は「IT部門のリソースが足りない」(107名)という結果になり、ポジティブな理由が半数を占めていることが明らかになりました(グラフ3)。

【グラフ3:業務部門が自ら開発することになった理由(TOP3)】

【グラフ3:業務部門が自ら開発することになった理由(TOP3)】

「業務負荷」や「システム乱立」などが課題の上位に
約7割(74%)が「業務部門が作ったシステム・アプリをIT部門が管理すべき」と回答するも
実際はシステム・アプリ乱立の防止施策が存在するのは約6割(55%)

 また、課題について聞いたところ、「業務負荷がかかる」「リソースの不足」と回答した人が上位になり(それぞれ441名、401名)、続いて「品質のバラつき」(283名)、「システムが乱立、個別最適化されてしまう」(274名)という結果になりました(グラフ4)。

【グラフ4:業務部門が自ら開発することにおける課題】

【グラフ4:業務部門が自ら開発することにおける課題】

市民開発を推進するうえで、業務負荷やリソース不足という課題に次ぎ、品質のバラつき、システムの乱立・個別最適が課題となっています。 システム・アプリの管理については、7割(74%)が「IT部門が管理すべき」と回答しました(グラフ5)。 IT部門と業務部門のどちらも同様の傾向が見られ、業務部門側も自ら市民開発したシステムも管理はIT部門に委ねたいと考えていることがわかりました。

【グラフ5:業務部門が作ったシステムやアプリでもIT部門が管理すべきか】

【グラフ5:業務部門が作ったシステムやアプリでもIT部門が管理すべきか】

 しかしながら、「業務部門が固有で利用するアプリが乱立しないための施策があるか」と質問したところ、6割(55%)の企業にしか施策が存在しないことがわかりました(グラフ6)。 施策が存在する人のうち、具体的施策に「サービス選定の承認フローの中に必ずIT部門を入れる」(321名)を挙げた人が多く見られました(グラフ7)。

【グラフ6:業務部門利用のサービスアプリ乱立防止施策はあるか】

【グラフ6:業務部門利用のサービスアプリ乱立防止施策はあるか】

【グラフ7:業務部門利用のサービスアプリ乱立防止施策】

【グラフ7:業務部門利用のサービスアプリ乱立防止施策】

 「市民開発」を推進するうえで、システム・アプリの乱立が懸念されるも、現場部門やIT部門双方にとって、IT部門の役割が重要視されていることがわかりました。 その他、市民開発に成功する企業の特長と企業文化による傾向の違い、IT部門に求められている役割などについても調査によって明らかになりました。詳細は調査レポートからご覧ください。

調査概要と資料ダウンロードについて

今回発表した調査レポートの詳細は、以下のURLから無料でダウンロードいただけます。
●調査レポート「大企業の1,000名に聞いた“市民開発”に関する調査」
https://www.dreamarts.co.jp/form/dair-wp6/

[調査概要]
調査対象:従業員数1,000名以上の大企業に勤めており、自社のDX推進を把握し、且つ「ノーコード・ローコード」ツールを知っている従業員1,000名
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1,000名
調査実施日:2022年1月18日(火)~2022年1月20日(木)

ドリーム・アーツは、今後も“協創”を理念に掲げ、「現場力強化」「企業競争力向上」に役立つトータルソリューションを提供してまいります。

※調査レポート内の「表1」および「DXを推進する企業の割合」において誤った表記がございました。つきましては、「DXを推進する企業」の割合を49.1%から49.2%に訂正し、表につきましても本プレスリリース内にて訂正をさせていただいております。関係者の皆さまにご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申しあげます。(2022年3月7日)

大企業の“ヤバい”市民開発の実態

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