2023年12月25日

日経、基幹システム:ERPのフロント基盤としてSmartDB®︎を導入

 大企業向けクラウドサービスの株式会社ドリーム・アーツ(東京本社:東京都渋谷区、広島本社:広島県広島市、代表取締役社長:山本 孝昭、以下 ドリーム・アーツ)は、このたび株式会社日本経済新聞社(本社:東京都千代田区大手町1-3-7、代表取締役社長:長谷部 剛、以下 日本経済新聞社)が、大企業向け業務デジタル化クラウド「SmartDB®︎(スマートデービー)」を導入したことを発表します。 2023年9月より利用開始しており、3ヵ月たった現在、全社員3,000ユーザーを支えるERPフロントシステムとして活用されています。

日経のDX戦略における業務変革の目的

 日本経済新聞社は、新聞を中核とする雑誌、書籍、電子メディア、データベースサービス、速報、電波、映像、経済・文化事業などを展開する企業です。 同社では2020年にDX戦略として、デジタル技術を活用した経営効率やサービス品質の向上に着手しました。 グループ長期経営計画で定めた、事業ドメインの変革による社会価値や経済価値の拡大・持続的成長の実現を目指し、“顧客サービス・営業力・業務”の3つの領域を柱としたDXを推進しています。
 3つの領域のうち業務の変革では「データに基づく経営の実現」と「働き方の見直し」、2つの指標を掲げ、業務DX委員会を中心にプロジェクトを推進しています。 「データに基づく経営の実現」では、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営情報の一元管理と見える化による意思決定品質・スピードの向上を、「働き方の見直し」においては、デジタル技術を生かした業務や人材活用の最適化・効率化を目的としています。 プロジェクト始動後、業務効率化に重要な各種クラウドシステムの運用を開始し、2023年には業務領域の中核となるERP(統合基幹業務システム)を本格稼働させました。 ERP稼働前は、債権・債務管理をはじめとする財務会計の周辺業務において、紙・Excelや業務ごとに最適化されたシステムを利用していました。 このたびさらなる高みを目指して、ERPを刷新。 利用ツールの集約で業務を効率化するだけでなく、データ同士の高度な連携による、経営の意思決定スピード向上を実現しています。

ミッションクリティカルシステムを支えるERPフロントシステムにSmartDB®︎を活用

 SmartDB®︎は業務の変革を目的としたプロジェクトのなかで2023年9月より利用開始されました。 まずは経営にとって重大な役割を担うMCS(ミッション クリティカル システム※1)を支えるERPフロントシステムとして、財務会計にまつわる経理業務(債務管理、債権管理、振替および関連するマスタ情報の管理)のデジタル化に活用されています。 SmartDB®︎はMCSを支える基盤、MCSA(ミッション クリティカル システム エイド※2)として、主に下記のようなポイントが評価されました。

※1「Mission(任務・使命)」と「Critical(危機的な・重大な)」を掛け合わせた語。 企業や組織の存続に欠かせない、業務を遂行するうえで重大なシステムを指す。
※2「ミッションクリティカル領域のシステム(MCS)を実践的に支える」というドリーム・アーツのコンセプトやシステムそのものを指す。

【SmartDB®︎の評価ポイント】

  • システム拡張性:環境変化への対応が柔軟なクラウドサービスである
  • 豊富なAPI:ERPとの連携による経理業務の高度な自動化が可能
  • 業務データの構造化:親情報と紐づく明細データの構造管理と連携が可能
  • 多様な実績:大企業を対象とした豊富な業務デジタル化のノウハウ

 システム選定においては時代や社内環境の変化を見据え、リリース後の拡張性に懸念の残るオンプレミスシステムではなく、クラウドサービスであることを前提としました。 さらに、意思決定品質・スピード向上に向けて社内情報のシームレスな連携を図るために、API連携が豊富なことなどを要件に加えています。 会計業務において、重要な明細データが独立して請求書や取引先などの親情報と紐付き、立体的に管理できる必要もありました。 これらの要件をクリアしたうえで、ERPへの取り込みも可能なこと、またさまざまな業種・業態の大企業を対象に業務デジタル化支援実績が豊富なことが評価され、SmartDB®︎の採用に至りました。

クラウドシステムの活用で「データに基づく経営の実現」を目指す

 日本経済新聞社では基幹システムにOracle ERP Cloudを活用しています。基幹システム単体では、業務固有のビジネスロジックや承認フローを柔軟に扱うことが難しく、SmartDB®︎のような、プロジェクトコード・取引先コードなどを関連付けしてデータを扱えるフロントシステムが不可欠です。 そのERPフロントシステムとして活用されるSmartDB®︎は、他システムと連携しより高度なデジタル化を実現しました。 たとえば申請業務では、Salesforceなどの販売管理システムからデータを受け取り、データの誤入力や入力負荷の削減に繋げています。 また申請承認結果をTableauなどのBIツールやOracle ERP Cloudに連携することで、その後の請求書発行の自動化や分析に活用しています。財務会計業務では、発注書や請求書などの発行申請・承認から書面の発行・データ保管まで一連のフローのデジタル化をSmartDB®︎により実現しました。 これにより債務・債権管理や振替業務の統合と各種データの整合性・適時性管理を行なっています。

【SmartDB®︎で実現したERP・各種業務システム連携のイメージ】

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株式会社ドリーム・アーツ 代表取締役社長 山本 孝昭 からのコメント

 ドリーム・アーツはコーポレートビジョンとしてBD(ビッグドーナツ)市場のリーディングカンパニーを目指しており、なかでもSmartDB®︎は顧客との関係性を深め、“協創パートナー”の地位を確立するための主力製品・成長ドライバーとして位置付けています。 一般的な業務からMCSの周辺領域に至るまで幅広い範囲でのデジタル化を支援し、顧客の成長を支える基盤として活用いただくことを目指しています。 このたび、日本経済新聞社において財務会計業務を支えるERPフロントシステムとしてSmartDB®︎を採用いただいたことを心から誇りに思います。 システム同士・データ同士がつながる本取り組みは、オンプレミス時代から時代の変容に柔軟に対応できるクラウド時代の働き方へのアップデートを後押しすると確信しています。 今後も日本経済新聞社における業務DXプロジェクト推進を支援できるよう、より良いサービス提供に向け邁進して参ります。

MCSA(ミッション クリティカル システム エイド)について

 ドリーム・アーツの掲げる「ミッションクリティカル領域のシステム(MCS)を支える」というコンセプトのこと。Support(サポート)ではなくAid(エイド)という表現を使用している理由は、Aidという言葉が「困難な状況にある人や組織を実践的に助ける」という意味を含むためであり、「BD(ビッグドーナツ)領域の業務デジタル化」に取り組む姿勢を示しています。 MCSは、企業や組織の存続に欠かせない業務を遂行するうえで重大なシステムです。 財務会計システム、人事労務システムなどが業種を問わず該当しますが、業種特有のMCSには金融機関の勘定系システム、製造業の生産管理システム、鉄道会社の運行管理システムなども挙げられます。MCSAの代表例にはこれらMCSを支える、ERPフロントシステムや契約管理業務や、現場期間業務システムとして工程管理システムなどが該当します。

【SmartDB®︎で実現するMCSAと一般的な業務の例】

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