働き方改革フォーラム2018
「働き方改革フォーラム2018」開催報告

最強の組織パフォーマンス論働き方改革と生産性向上が“本当”に成功する組織作りとは
改革推進のステップと実行編

日時
2018年3月2日
会場
ベルサール九段

2018年3月2日(金)、ドリーム・アーツと東洋経済新報社で「働き方改革フォーラム2018」を、東京・千代田区にて共催いたしました。
本フォーラムでは、本来組織が持っている真のパフォーマンスを引き出すチームビルディングの第一人者でおられる日本チームビルディング協会 代表理事 齋藤氏、そしてさまざまな企業の働き方改革をサポートしてきた元マイクロソフト業務執行役員、現クロスリバー代表の越川氏をお招きし、組織の共創へつなげる働き方改革の本質に迫りました。また、株式会社ドリーム・アーツ栗木より、働き方改革=生産性向上に“いますぐ効く”大企業向け次世代ソリューションとITを本当に活かすためのノウハウをご紹介させていただきました。
大盛況のうちに終了した本フォーラムの様子をレポートします。

基調講演
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人 日本チームビルディング協会 代表理事 齋藤 秀樹 氏

真のチーム創りに求められる管理職のあり方

  • 株式会社アクションラーニングソリューションズ

    代表取締役
  • 一般社団法人 日本チームビルディング協会

    代表理事
齋藤 秀樹 氏

今、企業組織になにが起こっているのでしょう。
優秀な個人(人材)が集まっているのに、なぜ組織は並以下の成果しか出せないのでしょうか?
そして、組織は人材を成長させる器のはずなのに、なぜ人材が壊れていくのでしょうか?業績を上げるための「方法論」ばかりに気を取られていませんか?

企業は、高い業績を上げる「ハイパフォーマンスチーム」を作りたいと考えています。しかし、近年「チームとしての成果が出せない」という声が増えてきました。成果が出るチームと出ないチームの差も広がってきたように思います。

組織とチームのあり方について語る齋藤氏

組織創りの課題として深刻化しているのが、「無気力」「無関心」「無責任」です。ある企業の社員調査をしたところ、組織に対して「不平不満はない」という回答が2割、「不平不満がある」という回答も2割。しかし残り6割は「組織に興味・関心がない」つまりどうでもいい、と回答したのです。不平不満がある人は、方向性をきちんと変えてあげることでマイナスがプラスになり得ます。しかし興味がない=エネルギーがない人を変えるのは相当大変なことです。
「無気力」は“成果が出ない組織”パフォーマンス低下に直結し、「無関心」は“モチベーション低下”につながり、メンタルヘルスの問題に直結します。そして「無責任」は、都合の悪いことは隠蔽し行動が利己的になりコンプライアンスの問題につながっていきます。

最近、この3つの課題がさらに深刻化しています。ミドルマネージャーはこの事態を理解していますが、その上のシニアや経営層は自分ごととして捉えておらず、組織内での問題意識が乖離しています。そして、たとえ問題が見えたとしても「制度」や「仕組み」で解決しようとします。
しかし、これらのように現実的に「やり方(体制、制度、方法論、仕組み)」を変えても状況はほとんど変わらず成果が出ないのです。ではどうしたら良いのでしょうか。
今までの時代は「やり方」のみである程度変わることができました。しかし「現代」は違います。もし「やり方」を変え続けても成果が出ていなければ「あり方」を変えなければ解決しないのです。

チーム成果= やり方Do × あり方Be

やり方Doとあり方Beを掛け合わせ、チーム成果を生み出す
高い成果を生み出すチーム力に必須な「やり方Do」と「あり方Be」

さて、「チームビルディング」とはなんでしょう。それは「成長」と「成果」を生み出す「器」を作ることです。チームを「成長」させること、そのための土台となる「関係性(信頼感)」や「場(本音を言える)」を創ること。そのために必要な「エネルギー(本気度)」と「シナジー(相乗効果)」を創り出すことが本質なのです。

チーム成果を高めるために重要な要素は「意志」、本気で「自分ごと」として取り組んでいるかどうかです。実は「本気」にならないと入らないスイッチがあるのです。それは「創造性のスイッチ」です。
なぜ、本気度が高い人たちが集まると、「ブレイクスルー」が生まれるのか、それは創造性の高い議論が可能になるからです。

これらはチーム成長によって可能になりますが、残念なことに「チームは成長する」という概念が現在のマネージメントには欠けています。
では、チームが成長するためにはどのようなプロセスが必要なのでしょうか。

「第1段階:フォーミング(形成期)」

どんなチームも「第1段階:フォーミング(形成期)」から始まります。これはただ単に“人が集まっている状態”で、「個人商店の集まり」です。

「第2段階:ストーミング(混乱期)」

外的要因などで危機感を与えられると他のメンバーとのコミュニケーションが開始され「第2段階:ストーミング(混乱期)」に入ります。ただこの段階では自分の意見だけを言い、相手の意見は聞かない状態が多く、さらに他力と他責が働きます。

「第3段階:ノーミング(標準期)」

チームシナジーは「第3段階:ノーミング(標準期)」からしか生まれません。個人の役割とチームの決まりごとが明確になる段階です。この段階では本気度が高まることで創造性が活性化され、今まで意見がなかった人からも積極的に意見が出るようになり、「やってみよう」という空気が生まれ、チームの雰囲気が「一変」します。

「第4段階:トランスフォーミング(達成期)」

「第4段階:トランスフォーミング(達成期)」は、メンバーが自ら動き出し、全員がリーダーシップを発揮します。そして、チームの影響力が実感できると、より多くの人に貢献したいという本来私たちが持っている貢献意欲が高まり、それが社会性の獲得へと進んでいきます。

 Beはエネルギーを創出し、Doはスキルを創造する【チーム成長のための具体的なアプローチ】

Be:「エネルギーを創る」ためには、組織創りの土台である「1.チーム意識」「2.安全な場」「3.信頼関係」を創ることが必須となります。並行して、Do:「スキルを創る」に関して、マネージメントそのものも進化させる必要があります。「指示/命令/報・連・相」の“管理/指導”から「リーダーシップ(牽引)」、そして「傾聴/質問/助言/応援」の“ファシリテーション(達成支援)”へシフトしなければなりません。

最後にもう一度言います。働き方改革には「やり方 Do」と「あり方 Be」の2つの要素があります。
今の組織の問題になっているのは「あり方」です。この2つの要素がなければ本当の改革にはならないし、パフォーマンスは上がりません。現代の特徴としてパフォーマンス向上の阻害要因の多くが「あり方 Be」にあるということを皆さんご理解ください。ありがとうございました。

特別講演
株式会社クロスリバー 代表取締役社長の越川 慎司 氏

ビジネスの成長と組織力を向上させる
正しい働き方改革の実現方法

  • 株式会社クロスリバー 代表取締役社長
    CEO
    アグリゲーター

    (元日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員
越川 慎司 氏

結論を先に申しあげます。働き方改革をなんとかしたいと考えているみなさん。働き方改革を“目指さないで”ください。働き方改革は「目的」ではなく「手段」です。「企業の成長」と「社員個人の幸せ」を両立させることが「目的」です。その目的を達成するために、「働き方」という「手段」を変える必要があるのなら「働き方改革」を始めましょう。まずはこの点を認識しなければいけません。

「働き方改革」そのものを目指してしまう企業は、人事制度を整え、テレワークや在宅勤務制度を取り入れ、さらにクラウドやAIなどのITを導入します。しかしこれらの取り組みをしても、実際に利用しているのは10%以下、これが働き方改革「失敗」の典型です。

ハッキリ申しあげます。ITが働き方を変えることはありません。ただし、ITも「手段」ですので、働き方を変えるうえでITは役立ちます。ITの導入を「目的」にしてはいけないのです。
あなたの会社はなぜ働き方改革をするのですか?もう一度考えてみてください。

労働力不足という課題に直面する日本においては、企業全体の生産性を上げなければならないのです。
労働「量」だけでなく、「質」の改善をどう実現していくかがポイントです。
働き方改革の目的は、時間短縮だけでなく、事業生産性(利益/投入リソース)の向上です。
時間短縮に取り組むにあたり、定型業務を減らすことは重要ですが、利益率の高い「コア業務」も減らしてはいけません。本質から離れてしまいます。頑張って削減して空いた時間をぜひ新規ビジネスに投資し、付加価値を生む仕組みにつなげてください。企業が目指すのは「事業生産性」です。時間短縮だけではダメなのです。収益構造が市場の変化に合わせて対応できるようになる。これが勝ちパターンのひとつだと思います。

さて、「会社の成長」と「社員の幸せ」を両立させるためにはどうしたら良いのでしょうか。
重要なのは「腹落ち感」です。社員と経営者が「腹落ち感」を持ち、トップダウンだけでなく、自立心を持った社員からのボトムアップで仕組みを変えていくことが必要です。そして、ボトムアップを実現するためにはトップの覚悟が必要なのです。この両者の良い関係性で仕組みを回していくことが成功するパターンなのです。そして、まずは走り出し、結果を振り返り、なにか問題があれば走りながら改善していくことが重要になります。

走りながら改善していくという会社の成長イメージ

では、本日のテーマである「組織」の意義とは?組織はなんのためにあるのでしょう?
顧客のニーズは多様化、複雑化、潜在化が進んでいます。特にモノづくりではなく、コトづくりにシフトしている現在において、事業の継続にはイノベーションが必要です。イノベーションを生み出すには「多様性」が今後特に重要なものになります。多様性とは「異質を受け入れること」です。
複雑化しているお客さまの課題はひとつの製品のみでは解決できず、部門を越えた連携が必要になってきているのです。それを見つけるために、多様性のある組織が能動的に変化を吸い上げてスピーディに実現する、これがいまのイノベーションの形です。

さて、これをどう実現させるかが重要です。現状のみなさんの働き方はいかがでしょうか?労働時間の制約や場所の制約がありませんか?労働時間と場所の制約を減らして、ビジネスを成長させる協創環境をつくっていくのは非常に有効です。これを解決するためにITが登場するのです。逆にITがなければこの点についての解決は難しいでしょう。

変化を見える形にし、気づき、動き、変化する高速セルフPDCAの説明図 高速セルフPDCAを個人レベルと企業レベルで回す

これからは変化への対応力を備え、ビジネスの成長を促すワークスタイルが求められます。自由と責任を持った働きがい、そして部門を越えたコラボレーション、会社と社員が腹落ち感と一体感を持つこと。これが正しい働き方改革の型です。私はこれで週休3日を実現しています。
働き方改革はPDCAです。今の活動を見える形にしてください。そしてまずは走り出してみましょう。
やってみた後の変化を可視化すれば「気づく」のです。気づけばまた次の行動につながり、さらに成果が出てくる。その学びを元にまたチャレンジしてみる。
このPDCAを個人レベルと企業レベルで行う。これが働き方改革の成功パターンだと思います。

みなさん、ぜひこの機会に「なぜ自分は働くのか、なぜ働き方改革にこだわるのか、なぜやるのか、そのためになにができるのか」を自分のなかに落とし込んでください。
意識を変え、振り返りによりプロセスを変え、時間生産性を高め、未来の選択肢を獲得しましょう。

みなさんは今日のフォーラムに参加してそのまま帰るだけですか?それともすぐに行動に移しますか?行動を起こすか起こさないかで本日の40分の時間生産性が変わってきます。
さぁ、あなたは行動しますか?

参加者に行動を呼びかける越川氏
ドリーム・アーツ講演
ドリーム・アーツ セールス&マーケティング本部 アカウントエグゼクティブグループ ゼネラルマネージャーの栗木楽

働き方改革を推進する変革ステップと
組織のパフォーマンスの向上

  • 株式会社ドリーム・アーツ

    営業本部
    アカウントエグゼクティブグループ

    ゼネラルマネージャー
栗木 楽

私たちドリーム・アーツは、これまで多くのお客さまの働き方改革を、ITツールという側面からお手伝いしてまいりました。しかし近年はITツールを導入するだけでは限界があり、「組織でどうパフォーマンスを上げていくか」というところまで私たち自身も踏み込まなければ、お客さまの働き方は変わらないと感じております。

本日ご来場のみなさまはすでに働き方改革に取り組んでおられると思いますが、いろいろな施策を実行していくうちにいつの間にか働き方改革が「目的」になってしまっていませんか?「働き方改革」とは「手段」であり、決して「目的」ではないのです。働き方改革の主要な3要素を見ていくと、「制度」の改革、「風土」の改革、そして私たちが関わっている「道具」の改革があります。この「道具」とは、“制度・風土の改革を運用にのせる重要な基盤である”というのが私たちの考えです。

豊富な実績から導き出したソリューションを提示する栗木

さて、一般的な企業の実態はどうでしょう?企業のなかで「ITツール」は十分に揃っている状態です。
特にSNS、チャット、ブログ、グループウェア、メールなど、コミュニケーション系のITツールは十分すぎるほど揃っています。ただ、これだけツールが揃っているにもかかわらず、社内コミュニケーションに課題を感じている方が74%。さらにコミュニケーション不足は業務の障害と感じている方が97%もいるのです。つまり、ITツールは十分に整っているが、必要な情報やコミュニケーションが十分に取れていない。逆に多すぎてうまく使えておらず、業務の効率が上がらない状況なのです。
また、ツールで個人の生産性が上がったとしても、組織全体のパフォーマンスにつながっていないということも問題のひとつです。

ではどのような工夫が必要なのでしょうか?
まずITをうまく使うことで「働く時間の配分を変える」ことが重要です。付加価値の高いコア業務の時間を増やし、付随業務や雑務をできる限り減らす。この時間の削減にITツールをうまく使うことがポイントです。そして新たに生まれたアナログ時間のなかで「人間ならでは」の力を発揮することで、生産性が向上しイノベーションが生まれるのです。

過去さまざまなお客さまにITツールを導入し、成功・失敗の体験を踏まえて結論を出した、「働き改革を推進するITツールのMUST」をお見せしましょう。こちらの図です。

見せ方・伝え方、業務の流れ、保管の仕方、組織の構造、4つの要素を総合的にデザインすることが必要とされる働き方改革を推進するITツールのMUST

まず、一番上にある「見せ方・伝え方」。まず、情報がいつでも見える、いつでも探せる、いつでも使えることが可能な「場」が必要です。特に大企業さまでは物理的に会議を開催し、すべての情報を伝達することは不可能なので“バーチャルな環境”が必要です。
チームビルディングにおいても、バーチャルの「場」を用意し、そのなかで「Do:やり方」と「Be:あり方」をうまくバランスをとってデザインすることが重要だと考えます。

しかし、この「場」となるITツールがたくさん用意されていれば、本当に目指している状況になるかというとそうではないのです。見せ方・伝え方の「場」に加えて、その裏側を支える要素が重要になるのです。それは「業務の流れ」「保管の仕方」「組織の構造」です。業務の流れが可視化され、データが適切に保管され、さらに組織構造と権限構造がコミュニケーションと業務の裏側できちんと機能していることが重要なのです。この裏側の要素を整備しないことには、オモテ側の効果が出ないというのが私たちの考えです。

最後にドリーム・アーツの強みをご紹介します。
私たちは製品開発からコンサル、導入プロジェクト推進、社内ユーザーへの啓蒙・定着、さらに日々の運用まで、「一気通貫」で長くお客さまとお付き合いをさせていただいております。また、いろいろなお客さまのご要望を製品に取り入れ、またお客さまに還元していくというのも大きな特長のひとつです。

ディスカッション
ディスカッション時の写真

働き方改革が成功する組織、チーム創り

  • 株式会社アクションラーニングソリューションズ
齋藤 秀樹 氏
  • 株式会社クロスリバー
越川 慎司 氏
  • 株式会社ドリーム・アーツ
栗木 楽
  • ファシリテーター

今回の講演では、働き方改革(生産性向上)を成功させるための組織・チーム創り、ITとの付き合い方を、各登壇者それぞれの経験、ノウハウから語っていただいた。
続いてのディスカッション・パートでは、株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 齋藤氏、株式会社クロスリバー 越川氏、株式会社ドリーム・アーツ 栗木の3名で、働き方改革が成功する組織・チーム創りについて、質疑応答を交えながらさらに深掘りしていただいた。

まずファシリテーターから齋藤氏へ質問。

Q. 制度もITも道具・手段であり、それが機能する組織風土やマネジメントがなければ効果はゼロです。とかく道具の優劣についての議論に陥りがちですが、そもそも道具が機能する組織創りの真髄を教えてください。

齋藤氏: やり方Doとあり方Beの両輪が大事と講演ではお伝えしました。
多くの企業では、人事制度、コンプライアンス、マニュアル作りなど、すべて「やり方Do」の話を延々と続けている。すでにDoに関してはさまざまな取り組みを行ってきたはずでしょう。それでもこの話が継続されているということは、“効果が出ていない”ということなのです。さらに組織のなかでは、部門同士がまったく本音で話さず、コミュニケーションが成り立っていないという状況。
重要なのは現場の人たちが本当に必要としている道具はなにか。実際に道具を使う方々の目線で選ぶことが必要です。実際に使う立場の人が「使いたい」と思わなければ意味がないと思います。
道具は必要なものですが、「ニーズ」が先にないと道具は単なる道具でしかない。この道具を使って本当に解決したいことはなにか?チーム力の根源は相互支援です。お互いの課題を把握していることが重要。信頼関係がない状態で道具を導入しても機能しません。
道具を入れる前にチーム創りは不可欠です。

次に越川氏への質問。

Q. ITは組織力向上へどう貢献できますか?成功例・失敗例を教えてください。

越川氏: 組織力向上のため、ITは手段としては有効なものです。
ITをツールとしてどう活用すべきか。ITツールは世の中に数えきれないほどありますが、利用率はたったの25%。つまり宝の持ち腐れになっていることが多いのです。最初に仕組みだけ作ってみたものの、中身がないのが実情です。
別の問題として、ITを導入して組織力を向上させたいのに、ITに対して懐疑的な方が現れることがあります。抵抗勢力の攻略としては「習うより慣れろ」。とにかく一度使わせてみること。
IT導入は上層部からの指示ではなく、現場に決定権を与えることも良い方法かもしれません。現場、ミドル、上層部それぞれでToBe像を作らせ、それを元に考えることも重要。すると必ず腹落ち感が生まれます。

次にご来場の皆さまからいただいたご質問に対してお答えいただいた。

Q. 裁量労働制により、働き方改革は加速するのでしょうか?
一問一答のディスカッションに聞き入るお客さまがた

越川氏: 裁量労働制について、私は“条件付き”で賛成です。評価は労働の「量」ではなく、労働の「質」であるべきですね。人間は、働きがいを感じる「達成」「承認」「自由と責任」が欲しいものなので、それがどう成果につながるのか試してみる価値はあると思います。もちろん過重労働には反対です。
もうひとつ必要なのは「教育」です。現場、マネージャーに対し、スキルアップを支援したうえであればこの制度は有効でしょう。今後、裁量労働制は働き方改革のきっかけになると思います。

齋藤氏: チームメンバーが、指示待ち、リーダー依存、自立性不足に陥っている組織は多い。そこを解消しないと裁量労働制を導入したとしても、制度そのものに「やらされ感」が出てしまいます。
制度を「活用」するのではなく、制度に「従う」形になってしまうのは問題ですね。まずはチームメンバー全員が自立しないと裁量労働制は機能しないでしょう。

Q. 働き方改革の進捗や効果を見える化するITの仕組みとはなんでしょうか?

栗木: 「判断すること」には時間をかけず、「動くこと」に重点をおくべきだと考えます。
弊社が提供するワークフローのソリューションに、このような仕組みがあります。ワークフロー申請が承認者に回ってくると、リアルタイムで携帯電話に通知が届き、開くと申請内容が表示され、すぐに承認・否認・差し戻しの判断ができます。例えば3人の承認者がいた場合、1人目は2秒後に承認、2人目は5分後、3人目は2日後、とすべての承認者ごとに滞っている時間を見える化するのです。不思議なもので、滞留時間が見えるだけでみなさん驚くほど承認のリードタイムが短くなるのです。
このように、具体的な指標にITをうまく当てはめると大きな効果が期待できます。

最後に、ご来場の皆さまに「次のアクションへのアドバイス」をいただいた。

越川氏: ぜひ皆さまの成功につながるように“行動”を起こしてください。行動を起こすのはたったの2割の方です。さらにこの行動を継続する方はそのうちの1割に満たない。結局たったの2%なのです。
ぜひ今日からなにか行動を起こして継続してください。

齋藤氏: チーム創りということを理解し、学んでいただきたい。本日お渡しした“チームビルディング診断シート”を部下も含めて実施していただき、今のチーム力を見える化してください。そして「みんなにとって良いチームとは?」ということについて全員で考えていただきたい。より良い組織を作っていただければと思います。

お二人から熱いメッセージをいただき、盛況のうちにディスカッションは終了した。

フォーラム参加者
参加者の声
  • これまでの自社の取組みでは、結果の見え易いやり方(Do)ばかりに目がいっていました。本講義であり方(Be)が重要であると気づきました
  • 「あり方」が明確に重要であると位置づけられたことは心強い
  • まさしく、(我社の)課題は、これだ…と感じる内容でした
  • 部下に創造的仕事をしてもらう為のヒントをいただいた
  • ニュースを見ていると、働き方改革を「目的」としている企業が多いように感じる。仕事の「質」を高めるためにITを活用し、効率化したい
  • ICTツールがそろっていても、時間配分するなど工夫することが必要だと思いました
  • ITは今やコスト削減が目的でなく将来への投資のためのツール。最近では経営企画部門が主体的に動いている現状があることを理解した

ドリーム・アーツは、これからもお客さま、パートナーさまとの「協創」を推進し、信頼していただける企業を目指してまいります。