働き方改革フォーラム2018
「働き方改革フォーラム2018 最強の組織パフォーマンス論 Part II」開催報告

日本型イノベーションを生み出す組織とイノベーターの条件 “個”と“組織”から紐解く、大企業が陥る“イノベーション不全”からの脱却

日時
2018年11月28日(水)
会場
ライジング・スクエア SMBCホール

2018年11月28日(水)、ドリーム・アーツと東洋経済新報社で「働き方改革フォーラム2018」を共催いたしました。

IoT・AI・クラウドをはじめとしたデジタルテクノロジーの進化と波及が、ビジネスの変化をより一層加速させています。海外では“GAFA”を代表に新興企業が業界や産業を超えたオープンイノベーションにより、新たなビジネスモデルを創出し、世界を牽引しています。

シリーズ第3弾となる今回は、働き方改革が進み次なるステージである“イノベーション”をテーマに議論をしました。
先述のGAFAのような企業が遂げたイノベーションモデルは、果たして日本企業にフィットするのでしょうか。企業規模が大きくなるにつれて陥るイノベーションの不全はなにが原因なのでしょうか。

本フォーラムではケーススタディとしてコニカミノルタと東京急行電鉄よりイノベーション創出を牽引したキーパーソンをお迎えし、“個”と“組織”、“内”と“外”が有機的に協創する日本流のイノベーションを探りました。
大盛況のうちに終了した本フォーラムの様子をレポートします。

講演
コニカミノルタ株式会社ビジネス イノベーション センター ジャパン (BIC Japan) 所長波木井 卓氏

コニカミノルタの成長を牽引する
イノベーター、“BIC”の取組み社内カルチャーを変え、イノベーションによる新事業創出と継続するための仕掛け

  • コニカミノルタ株式会社
    ビジネス イノベーション センター ジャパン (BIC Japan) 所長
波木井 卓 氏

コニカミノルタは、2006年にカメラ・写真事業から撤退し、オフィス向けの複合機など情報機器事業を中心とした経営に転換しました。しかし働き方改革が叫ばれるようになり、ペーパレスという大きなトレンドを目の前に、新規事業を立ち上げる必要性が生まれました。
そこでビジネスイノベーションセンター(BIC)を発足。顧客起点で、スピード感を持って、既存の分野以外の事業開発を使命に持った組織として、オープンイノベーションや戦略的投資などにより新しい価値を生みだしています。また、企業文化の変革や社内向け教育機関としての役目も持っています。事業開発においては特に、ICT活用によりインバウンド対策を支援するグローバルコミュニケーションや、健康で人々の生活を豊かにするライフサイエンス、見えない部分の効率化を実現するインダストリアルセンシングといった領域に注力し、現在世界5拠点で約100のプロジェクトが動いています。

そのうちのひとつが「Kunkun body」プロジェクト。自分の体臭が気になる、という社員のひと言から生まれた、体臭の見える化プロジェクトです。
ビジネスシーンにおける周りの人の見た目や身だしなみについてのアンケート調査では、「もっともどうにかしてほしい」ことと「もっとも指摘しにくい」こととしてニオイの問題が上位を占めています。そこで、ニオイの見える化に対する需要を調査したところ、年齢性別問わず約7割が自分のニオイが気になると回答。さらにその過半数が、自分のニオイ対策が十分か確認したいと答えました。つまり、ニオイ意識が高い人は、自分の体臭がわからない悩みから解放され安心感を得たいと感じていることがわかりました。

しかし、ニオイの課題に関してはデオドラントや消臭スプレーなどで対策はできますが、そのニオイの測定はどのようにおこなえばよいのでしょうか。

嗅覚は、同じニオイを嗅いでいると順応していったり、好き嫌いに左右されたり、情景が浮かぶといったような感性と関連づけられたりと、感じ方にも個人差があり定量化する単位が存在しません。そこで、人間の嗅覚と同様のニオイ定量化システムを実現できれば、ニオイの絶対的な評価基準を作ることができ、世の中に新しい価値を提供できると考えたのです。
「Kunkun body」はニューラルネットワークと機械学習によって、汗臭・ミドル脂臭・加齢臭を嗅ぎわけて100段階でレベル評価するよう設計しました。

Kunkun body

マーケットへのアプローチにおいては、まず作りあげたプロトタイプをB2CとB2Bのお客さま2,000名以上に体験していただき、アンケートを実施。需要としては93%の方に「必要性を感じる」と回答いただきました。そしてご意見をもとにブラッシュアップした製品をクラウドファンディングで出品し、反響を確認したうえで一般発売を開始しました。現在は、海外の展示会出展や、販促や接客前チェックのため企業さま向けに販売したりと、新たな市場を開拓しています。

プロジェクト始動当時はニオイに関する技術も知識もなかった状態から「Kunkun Body」プロジェクトは成功を収めていますが、イノベーション活動は難しいものです。既存事業が順調で必要性を感じないと阻害されたり、担当者にノウハウがなかったり、発想がプロダクトアウトになってしまったり、さまざまな障壁が考えられますが、BIC Japanでは、以下のようなポイントをおさえて新規事業開発に取り組んでいます。

BIC Japan流新規事業開発
  • 成功の8割は人材で決まる。社外から採用したメンバーで事業開発専門集団を形成
  • メンバーの最重要スキルセットは専門性ではなく、プロジェクトマネジメント能力
  • プロジェクトベースで動く、心は熱く頭は冷静な少人数チーム
  • プロジェクトに専念するインキュベーションチームと横串でサポートするサポートチームを組織
  • トップマネジメント層のコミットメントを得る
  • 調整部門として社内に顔の効く人を部長とした緩衝材的な部署を設置
  • すべての情報をオープンにし、一蓮托生の深いパートナー関係を築く
  • 「お客さまが一番正しい」=顧客起点、マーケットインの発想を忘れない
  • 技術はあくまでも課題解決という目標達成のための手段である
  • “Start Small, Grow Fast, Fail Fast”、スピード感を持ってプロジェクトを推進
  • スピード感を保つために既存事業とは別の事業開発方法論と承認プロセスを持つ
  • さまざまなツールを活用してコミュニケーションをとる
  • SNSを有効活用し、お客さまの声をもとに製品をブラッシュアップ
など

今回はBIC Japanの成功事例として「Kunkun Body」のプロジェクトをご紹介しましたが、コニカミノルタではほかにも多くのプロジェクトが進んでいます。こうした活動によって中途採用社員と新卒採用社員、社外と社内が混ざりあい、一時的なものから恒久的な活動となり、イノベーションは続いていくのだと私たちは考えています。

講演
東京急行電鉄株式会社 東急アクセラレートプログラム運営統括 加藤 由将 氏

イノベーションのプラットフォームと
エコシステムの起点を目指して“東急アクセラレートプログラム”が切り拓く、
新たなイノベーションの姿

  • 東京急行電鉄株式会社
    東急アクセラレートプログラム運営統括
加藤 由将 氏

東急グループの本質は、BtoCサービスオペレーターの地域型複合企業体として、生活に密着した幅広いサービスポートフォリオを構成する「まちづくり会社」です。しかし、昨今はさまざまなサービスの台頭などにより新たな働き方や暮らし方への対応が急務となっています。そこで東急グループは、ビジネスモデルの変革やAI・IoTなどテクノロジーの活用によりデジタルトランスフォームを実現し、さらなる利益成長を図っています。

世界では、デジタル産業・ソフトウェア企業の登場によって古いビジネスモデルの産業は転換期を迎えています。アメリカではデジタルトランスフォームへの対応が遅れた老舗大企業が次々と破綻、衰退する事態となっています。

「イノベーション」とは、自己の保有する既存の知と、自己は保有していないが世の中には存在する既存の知との有機的結合により生まれるものであり、まったくの無から生みだされるものではありません。
しかし、日本の大企業内部におけるリソースの融合はほぼすべて検証され尽くされており、これからは自前主義から脱却し、他社との新たな組み合わせによるオープンイノベーションが重要となります。

すべての企業にとって、こうしたトレンドの早期発見・早期対応が必要です。
日本は現在、GDP総額こそ世界第3位を維持していますが、この20年間の年平均成長率は極めて低くなっており、相対的に伸び悩んでいる状態と言わざるを得ない状態となっています。さらに、人口統計においても右肩下がりで、人口減少により消費が落ち込み売上が減少すると同時に深刻な労働力不足によりコストが上昇し、薄利のサービス業等はかなり厳しい局面に陥ると予測されています。

しかし、日本の成長のためにイノベーションの継続的実現が求められるなか、日本の企業は高度経済成長期に形作られた過去の成功体験に縛られた前例踏襲主義の企業風土、マスプロダクションに特化した組織体制・制度運用のままで、イノベーションを起こしづらい体質になってしまっています。

内部統制やコーポレートガバナンスなど事業規模の拡大にあわせてオペレーションを固めれば固めるほどクリエーションは潰され、イノベーションは起こりづらくなります。バブル崩壊後から続く、日本の大企業による安定・効率化で短期利益を追求する合理的な経営は、不安定、非効率、不確実なイノベーションと真逆のベクトルに向いているのです。
この課題の根底は人事制度にあります。タスク型ではないデモグラフィ型の多様性に欠けた人材採用、既存事業に最適化されたオペレーション教育、減点方式の評価制度、事業特性に見合わない全社一律なローテーション制度、間違った機会均等による不適材不適所といった要因がイノベーションの成功を妨げています。
実証実験等のビジネスサイド取り組みは進み始めたものの、コーポレートサイドのイノベーション体制を整えなければ、イノベーションに継続性は生まれません。スーパースターが現れて1発ホームランを打つのを待つようなスタンスではなく、継続的に起こしていけるような環境構築が必要です。

では、いかにこの状況を打開するべきなのでしょうか。
大企業の影響力が強い日本の経済・社会システムにおいては、大企業のリソースを活用してベンチャーを支援する社会的な仕組み「ビジネスエコシステム」が必要です。現在、多くの大企業はマーケットの変化に対応できていません。これまでの自前主義から脱却し、クリエイティビティの高いベンチャーとの相互補完による事業共創、オープンイノベーションによる非連続な別軸の価値観への移行が求められます。

グローバルイノベーション拠点の形成が国家的課題となっている現在、福岡や札幌でエコシステム形成が盛り上がるなか、渋谷を代表するIT企業であるサイバーエージェント、ミクシィ、DeNA、GMOインターネットが連携して「SHIBUYA BIT VALLEY(シブヤ・ビットバレー)」プロジェクトが始動し、エンジニアの募集・育成などを通じて渋谷のエコシステム形成はさらに強化されていくでしょう。

そのなかで東急グループは、再開発事業によるビルの供給のみならず、オープンイノベーションの施策のひとつとして、テストマーケティングにかけられるプロトタイプを持った企業と東急グループ各社がさまざまな顧客接点を活用した用途開発と社会実装を可能にする「Tokyu Accelerate Program」を提供しています。
現在は通年で常時応募受付、審査を毎月実施、準備が整い次第、随時PoC(Proof of Concept、本格導入前の実証実験)を実施しており、機動的なスタートアップ支援の実現を目指して活動しています。事業共創対象となる事業領域も拡大し、東急グループ主要事業領域のほとんどをカバーする15領域でさまざまなベンチャー企業とオープンイノベーションを実施し、実績をだしています。
今後も東急グループはオープンイノベーションを促進し、デジタルトランスフォーメーションの実現によるサステイナブルな経営を目指します。

会場の様子
講演
株式会社ドリーム・アーツ  営業本部 アカウントエグゼクティブグループ ゼネラルマネージャー  栗木 楽

日本流イノベーションを探究する組織風土と対話が生み出す創造性

  • 株式会社ドリーム・アーツ
    営業本部 アカウントエグゼクティブグループ
    ゼネラルマネージャー
栗木 楽

日本型イノベーションとはなんだと思いますか。たとえば、宅急便、カップラーメン、新幹線のような商品・サービスは、いまでは世の中に溶け込んでいますが、当時は非常に大きなインパクトを与えました。これらは日本のイノベーションと言えます。
イノベーションを起こした国の世界ランキングでは、日本は8位という結果になっており、現在の日本は、今後イノベーションが衰退するか、増えていくかの境目にいる状態です。
このような状況を生みだす原因はなんなのでしょうか。日経新聞が2018年11月18日の記事に、「日本企業は新陳代謝が鈍く、成長力の差を生んでいる」というデータを掲載していました。他の記事に掲載されていたデータには、証券市場に登録されている企業を、国別に寿命で表し平均化すると、他の国が平均10歳程度なのに対し、日本はなんと89歳。日本では100年企業と呼ばれる企業が非常に多く、これはとても良いことではありますが、一方で以下のようなデメリットもあります。

  • 社内政治、縄張り意識、組織内のズレ
  • 企業文化の問題
  • リスクの予兆に対する反応の鈍さ

こういった問題が、日本企業のイノベーションを阻害しているのではないかと考えられます。

ところで、イノベーションについて話してまいりましたが、ビジネスの成功確率をあげる方法は、イノベーション手芸センタードリーム以外にも色々あるはずです。
例えば、デジタルトランスフォーメーション。世の中の流れがデジタルを主流としたものに変わってきているのに合わせて、企業も、ビジネスとITが分離していたビジネスモデルから、2つを融合したものに変えていく必要があるのです。
デジタルトランスフォーメーション以外には、ビジネスモデルの再構築。例えば、従来の売り切り型からサブスクリプション型への転換など、ビジネスモデルを転換することで、既存事業であっても大きなインパクトを与えます。
こういった取り組みでまだ改善できる余地が残っている段階で、イノベーションだけにフォーカスするというのは少しもったいないのではないかと思うのです。

これからの企業はお客さま、パートナー企業ともにデジタル化が進んでいくため、それに合わせて自社の基盤をデジタルに合わせ、情報を見える化していくべきです。そして、外だけではなく、社内の部門間のデータ連携と蓄積も必要です。上記のように、基盤のデジタル化による外部との連携の強化、部門間のデータ連携・蓄積をすすめることによって、次のような変化が起きます。まず業務の「範囲の拡大」。一面的・一時的だった業務が、同じ目標に向かって多面的・永続的に進められていくようになります。次に、「業務の連携」。部署ごとに部分最適化されていた業務を、全体最適化することができます。そして、「データの活用」によって、過去の報告だけでなく未来で利用するために情報が蓄積されていくようになるのです。

ITによって上記のような変革を起こした企業を、ドリーム・アーツの事例でご紹介いたします。

まず1つ目は、部門間の連携を推進した株式会社日本航空様の事例です。以前は、7つの部門に7つの労働組合が存在するといったように、各部門の連携がとれていない状態でした。そこで、部門間の連携を強化するためにドリーム・アーツが協力いたしました。日本航空様が目指したのは世界一の定時発着率です。これまでの部門最適化されていた情報を、すべてドリーム・アーツのシステムによって見える化し、全体最適化することで各部門が連携できるようになったのです。
次に、自社内のデータとお客さまのデータを連携させた、株式会社ジュピターテレコム様の事例をご紹介いたします。イベントなどで獲得したデータを現場の営業と共有し、顧客ニーズにあった提案に役立てるだけでなく、それらを蓄積して将来の営業戦略に役立てるという取り組みをされています。自社内のデータはもちろん、現場で得たお客さまのデータと連携することで、多面的な戦略の組み立てに役立てています。
最後に、自社とパートナー企業との連携に関して、株式会社豊田自動織機様の事例をご紹介します。豊田自動織機様では、約2,000社のパートナー企業様と連携するための、取引先向けポータルというものを採用しております。これにより、パートナーとの時間差のないリアルタイムコラボレーション、ビジョンの共有によるエンゲージメントの強化、そしてパートナーとのオープンイノベーションを実現しました。実際に、取引先向けポータルで迅速に自社の情報を伝達することにより、パートナーから新たな提案が生まれてくるなど、双方のメリットになる関係が維持できているそうです。

日本企業が日本らしいイノベーションを起こすためにはどうしたら良いのか。日本企業でイノベーションを起こしている事例に共通して言えるのは、古い常識をアップデートしていること、現場の気づきを大切にしていること、部門横断でプロジェクトが進められているということです。なかでも、現場の気づきを大切にするという点は、一部のエリートが考えたアイデアを実行していくといったような、欧米型のイノベーションとは異なる点だと思います。
そして、日本型のイノベーションを支える上記の要素は、事例でご紹介したようにITによって増幅することが可能であり、その点をドリーム・アーツはお手伝いできると考えております。

パネルディスカッション
ディスカッション

日本型イノベーションを生み出す組織とイノベーターの条件

このセクションでは、コニカミノルタの波木井様、東急電鉄の加藤様、ドリーム・アーツ栗木の三名によるパネルディスカッションを行った。ディスカッションは、会場のお客さまが事前に記入していた質問内容に回答する形でディスカッションは行われた。

<スピード感>
どういうサイクルで着想化から、ミニ事業化まで進めるのか。

波木井様
フィジビリティスタディ(feasibility study)、プロトタイプの作成、そのプロトタイプを無料で公開してPoCをし、有料でマーケットにだす。ここまでをサービスだと1年、ハードウェア込みだと2年ほどで行います。
加藤様
よく企業で起こるのは、構成段階で未確定要素があると、それをひとつひとつ確定させていくことに時間がかかってしまうことです。想定されうるリスクをすべて想定しきるなんてことは無理だと思います。
栗木
1年で世の中にだしてみて、失敗なども含め、トライアンドエラーが起こることも想定して、ゴールを設定すべきなのですね。
加藤様
スピードの話で言うと、権限移譲の問題もあります。取引先とのプロジェクトが決定しそうな場面でも、「この話は部内で話し合って…」というのでは、当然スピードは上がらないと思いますね。事業の規模感を考えて、初期の取り組みに関しては大胆な権限移譲をするなど、意思決定のプロセスを緩和していかないといけないと思います。

<時間の作り方>
イノベーションには着想と熱意が大事だと思うが、それ以前にどう空白時間を作っていくべきか

加藤様
加藤様
新規事業に取り組む時間をどう捉えるかが問題だと思います。新規事業に取り組むために、業務外の時間で取り組むという人もいますからね。やりたいことは勝手にやってしまうというのが、イノベーターだったりします。
波木井様
BICでは、既存の事業に加えて、普段の業務時間の2割は新しいことを探すための時間にしなさいということは言っています。新規で立ち上げた事業もプロジェクト化すれば、既存事業として扱い、それに加えてさらに新しいことを探す時間を設けるようにするのです。

<人材発掘と育成>
イノベーションを生み出す組織・チームとイノベーター育成の仕方とは

波木井様
イノベータ―になるには、新規事業を立ち上げる際に、企画だけではなく、立ちあげから市場にだすところまでの泥臭い仕事を実際に行うということが大事だと思います。
栗木
コニカミノルタ本社の人と、BIC事業部の人を混ぜるというのは、育成の意味合いも込めて行われているのですか。
波木井様
はい。体系立てた教育プログラムなどはなく、OJTのような形で一緒に働いていくことで、イノベーターは育成されていくものだと思います。
栗木
加藤様は、東急本社のなかにずっといたにも関わらず、このような活動ができているのはなぜなのですか。
加藤様
イノベーターを育成する一番簡単な方法は、イノベーターと一緒に働かせてマインドを共有させることです。私は、幸いにも会社の外部にイノベーターの知り合いがたくさんおりましたから、その方々と密に接することでマインドが変わっていったのだと思います。

<組織風土>
社風がイノベーティブではなく、経営層が保守的な場合、どう打破するのか。イノベーションを生み出す組織風土のあり方とは。

波木井様
加藤様
経営層が保守的というのはだいぶ致命的ですね。だれかひとりでも経営会議での発言権を持つ方や、プロジェクトの決定権を持つ賛同者を味方につけるなりしないと厳しいですね。
波木井様
そうですね。気軽に意見を言い合えるという経営層でないと厳しいと思います。
加藤様
コミュニケーションで言うと、私は社内SNSのメッセンジャーの機能を使って社内に新しい情報を随時アップするなどの活動をしていますよ。そうすることで、経営層の理解も少しずつ変わっていくのではないかと思うのです。

<失敗例と回避策>
大企業が陥るイノベーション不全のよくある例とそこからの脱却方法とは

波木井様
基本的に新規事業は失敗すると思って、前向きにチャレンジするというマインドセットが大事です。そして、失敗したことをマイナスの評価にしないこともすごく重要です。
栗木
失敗を許容する覚悟というようなものが大事なのでしょうか。
波木井様
私たちは常に新しいことがやりたいのです。新規事業がだめだったら、また新しいことを始めればいいではないか、というマインドセットが重要になってくると思いますね。
栗木
熱意は大切だけど、固執しすぎるのも良くないということなのですね。
ディスカッションの様子
参加者の声
  • 説得力ある内容で、腹落ちできました
  • 具体的事例を紹介いただき、非常に参考になりました
  • 組織風土の改革が重要であることが再認識できました
  • ローカル、現場からのイノベーションという切り口が参考になりました
  • 新規事業を立ち上げる際のスケジュール感など、具体的な内容が非常に参考になりました

ドリーム・アーツは、これからもお客さま、パートナーさまとの「協創」を推進し、信頼していただける企業を目指してまいります。