第3回 ドリーム・アーツ エグゼクティブカンファレンス 挑戦と変革

日時
2015年7月22日(水)
会場
ウェスティンホテル東京

2015年7月22日(水)、第3回ドリーム・アーツエグゼクティブカンファレンスをウェスティンホテルにて開催いたしました。今年はカンファレンステーマを「挑戦と変革」とし、特別講演には、1500年を超える伝統に革新を起こし、世界で活躍する和紙デザイナー堀木エリ子氏にご登壇いただきました。基調講演には現場力の第一人者で、ドリーム・アーツ社外取締役 遠藤功先生にお話いただきました。大盛況のうちに終了したカンファレンスの様子をレポートいたします。

ドリーム・アーツセッション

やってみなければわからない時代の“挑戦”と“変革”

  • 株式会社ドリーム・アーツ 代表取締役社長
山本孝昭

本日のテーマである「挑戦と変革」は、ドリーム・アーツ理念の中核となる考えです。弊社では、リーダー会議の冒頭で「リーダー心得6か条」を唱和しています。我々が変革していくために、リーダーが率先して常に意識し、行動するためです。今、まさに「変革の時代」にシフトしつつあります。ボーダーレス化が進みそれまでの業界の常識が崩れ、先行き不透明な状況の下、企業は 「HOW=やり方を変える」だけでなく、「Where&What=何処で何をやるのか」が重要になっています。従来の改善、改革だけでなく、新たに何処で何をやるのかに挑戦しなければならないのです。 このような「やってみなければ分からない」状況下で企業・組織が特に強化すべきなのは以下の3点です。

1.たくましい実践力 2.優れた現場感度 3.経営と現場の響感力

変革するコツは、「ツール・ルール・キャスティング」を前提にプランを練ることです。これは、世界的なブランドの企業で変革にチャレンジしているお客さまから学びました。道具を選ぶだけでは成功しません。どう使うのかが大事です。また不文律を含めた決めごとや、誰がやるのかも重要です。

改革するにあたり、何も間引かずに新しいパーツを入れるのは困難です。やめる、削る、捨てることにより、改革を入れる隙間をつくることが必要です。また、気づき、ヒラメキ、想いを書/描いてアイデアを拡げてみるのもいいかもしれません。そして最後は、覚悟と情熱が必要ではないでしょうか。

ノベルティノートに書かれた
山本からのメッセージ
堀木さんとの出会い

今年の1月、出会いは突然訪れました。日頃より大変世話になり敬愛する方から「今、京都にいるなら堀木さんに会いなさい」とのお言葉を頂き、その場でアポを取っていただき堀木さんのアトリエに伺いました。

偶然にもその日はその時間だけ堀木さんのお時間も空いており、突然の出会いが叶いました。
アトリエで作品を拝見し強い衝撃を受けました。和紙という1500年続く伝統技術を、ヨーヨーマ氏やバカラ社を感激させる程の世界レベルの芸術に高めた堀木さん。その作品群を目の当たりにし、ご本人から和紙への思いや創作エピソードをお聞きし、さらに心が揺さぶられました。その時、“今年のエグゼクティブカンファレンスの特別講演はこの方だ!”と直感したのです。

6月には基調講演を頂く遠藤先生を京都にお誘いし、アトリエで堀木さんとお引き合わせすると共に、作品群をご覧いただきました。懇親会でのお二人の対談が大いに“熱く”盛り上がり、今回のカンファレンスの本質的な共通メッセージが湧き上がってきました。素晴らしい縁と出会いに感謝するばかりです。

特別講演

未知への挑戦
~新たなる和紙の可能性を求めて~

  • 株式会社堀木エリ子&アソシエイツ
    代表取締役・和紙デザイナー
堀木エリ子 氏

「職人の尊い仕事を未来につなぎたい」との思いから、銀行員から転身し和紙の世界に飛び込んで28年。いまや世界から注目されている和紙デザイナー堀木エリ子氏にご講演いただきました。

堀木氏が大切にされていることは2つ。「ご縁」と「腹の底から湧き上がるパッション」です。堀木氏の人生において、様々な新しい挑戦を試み、幾多の困難や挫折がありました。その困難を乗り越えてこられた原動力となったのは、“腹の底から湧き上がるパッション”なのだそうです。
「腹の底から湧き出るパッションが無い限り、ご縁が広まったり深まったりはしません。どうやってパッションを奮い起こすか、28年間その想いと闘ってきたように思います」と続けて話されました。

ご縁があって勤めることになった、手漉き和紙の商品開発を手掛ける会社の工房で目にした職人の姿が忘れられない、1500年間この尊い営みが続けられていることに衝撃を受けたと語られました。
ところが、勤めていた手漉き和紙の会社が、機械漉き和紙に圧されて閉鎖に追い込まれることになります。そこで、初めて職人の営みが失われていくことに問題意識をもたれたそうです。
「衰退していく伝統を次の世代につなげていかなければ・・・」そんな使命感を覚えたことが、新たなニーズと技術の開拓に奮闘するきっかけだったといいます。「私がやるしかない!」との思いを胸に、和紙制作への道を踏み出されました。

堀木氏は、壁にぶちあたったら、「原点に戻る」ようにしているそうです。かつて勤めた会社が閉鎖となった理由を「原点に戻って」探りました。つまり、機械漉きや他の素材に負けない程の、手漉き和紙の持ち味を考えたのです。見つけた和紙の特性は「使えば使うほど質感や風合いが増し、使っても使っても強度が衰えない」ことでした。和紙の特性を活かして戦える土俵を考えたとき、建築インテリアの世界でこそ活用するのがふさわしいとの結論に達しました。

その後もいろいろな困難が待ち受けていましたが、その度に「原点に戻って」考え、道を切り開いてこられました。たとえば、燃えない、汚れない、破れない、退色しない、精度をあげるなど、難点を克服して機能や用途を与えること。糊や骨組を使わず立体に漉く技術の開発や、14m×4mもの巨大な一枚漉きでダイナミックに和紙を漉く技術にも挑戦して実現しています。

堀木氏は、知識も経験もない中でも「まずは行動してみることが大事」であり、また夢はできるだけ語ったほうが実現するので語るようにされているとのことです。
「1500年前、伝統和紙がつくられたときも革新だったと思うんです。革新が育っていった姿が伝統になるのです」熱いパッションに満ちたご講演に会場中が魅きこまれました。

基調講演

現場力と企業変革

  • 早稲田大学ビジネススクール教授
    株式会社ローランド・ベルガー会長
    株式会社ドリーム・アーツ 社外取締役
遠藤 功 氏

現場力の権威である遠藤先生に、堀木さんの話を受けて、経営の観点から「現場力と企業変革」についてお話いただきました。

堀木さんが和紙と出逢って新しい物を生み出したように、時代遅れだとかいって捨て去っているけれど実は気づかないだけで、日本の現場には革新のヒントが沢山あるのではないか、もう一度現場から経営を組み立て直す必要があると冒頭に話されました。堀木さんは、和紙が光輝くように「プロデューサー」をされているのではないでしょうか。現場のヒントを活かすも殺すもマネジメントの問題で、プロデューサーという観点で会社を見てほしいと思います、と続けます。

日本独特の考え方であった「現場力」の重要性が欧米でも認識されつつあります。しかし、残念ながら日本の現場は劣化しているところも少なくありません。原点に戻り、未来のヒントを再発見する必要があります。世界に誇るべき現場力の事例として「加茂水族館」をご紹介いただきました。来館者が減少し赤字に苦しんでいた小さな水族館が、奇跡の復活を果たしました。その理由は「クラゲ」です。現場の気付きから、クラゲの展示を始め、繁殖の技術を身につけ、そして世界一のクラゲ展示数を誇る水族館になったのです。現場が主役となって実現したのですが、プロデューサーとなって活躍を支えた館長の村上氏の存在が大きかったといいます。

強い企業は非凡な現場を作っています。非凡な現場は、問題解決力が強いという共通の特長を持ちます。小さなことでも日々改善すること、わずかな差「微差」を積み重ねる「微差力」が、非凡な現場を作り上げていくのです。覚悟と信念なき経営は破綻を招きます。「ぜひ現場に宝が眠っているという考え方でこの厳しい時代を乗り越えていってもらいたいと思います」と熱く締めくくられました。

ドリーム・アーツ セッション

DreamArtsの
最新ソリューションと進化の方向性

  • 株式会社ドリーム・アーツ 取締役執行役員 VC企画開発本部長
前川 賢治

この数年でシステム屋の考えを変える位大きな変革がありました。ひとつはクラウド。天文学的規模で年々膨大になっています。そのような中、クラウドに特化したサービスとして今までと全く違う作り方をしているのが、「Shopらん」です。また、利用するデバイスも変化してきたことから “ユーザがどう使うか”を先に定義して考えた「知話輪」、営業に武器を持たせようというコンセプトの「YUKARi」。これらは、お客さまと喧々諤々、議論を繰り返してつくってきたので、ぜひ一度ご覧いただければと思います。

さらに「Sm@rtDB」は、デバイスの変化と相まって、新しい時代の“データの出城”になるのではないかと構想を練っています。「INSUITE」も、単なるグループウェアから、本当に使ってもらえるよう利活用のステージに取り組んでいます。さらに良くなっていくと確信していますので、今後もドリーム・アーツをよろしくお願いいたします。

懇親会

カンファレンスの第一部終了後、お客様による乾杯のご発声で懇親会が始まりました。 100社以上のお客様が一堂に会する盛大な会となり、お客様同士が積極的に名刺交換や、導入製品の利活用などについて情報交換を行う姿が見られました。懇親会は、同じ課題を抱えるお客様や、同じ業界・立場のお客様同士が、今後の経営など多岐にわたり語り合う場としてご活用いただいています。お客様からは「年1回、カンファレンスで再会する方々との有意義な時間を、毎回楽しみにしています」とのお声も頂戴しました。会場ではギターの生演奏が流れ、終始和やかな雰囲気の中で親睦を深めました。

ご参加企業様の声(アンケートより抜粋)
  • 遠藤さんの講演を聞いて非常に共感できました。現場の課題とマッチしており、今後の展開の参考となりました。
  • 堀木さんのお話に大変に感銘を受けました。言葉にうまく表せない程、心を鷲掴みにされました。
  • 本社部内に長くいると、現場の感覚から、離れていることに気づきます。
  • 本日の講演では共通して最前線での感覚が重要であることを改めて気づく機会となりました。
  • 堀木さんのパッションと実行力に感動!
  • 改めて自社の経営について考えるための示唆が多くありました。
  • 登壇者の皆様の熱量に圧倒されました。
  • 気付き大小はなく、小さな気づきを感じてやり抜く環境を提供する。続けることがマネージメント、プロデューサーの役割だと改めて響きました。

次回もご来場をお待ちしております。〜ドリーム・アーツ一同〜