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2007年10月19日に”ポスト内部統制セミナー”が開催されました。基調講演には、個人情報保護や情報セキュリティ分野に精通し、近年は企業の組織改善を視野に入れた内部統制対策を積極的に推進している、牧野総合法律事務所 牧野二郎 弁護士をお招きし”ポスト内部統制 企業価値向上のために必要なこと”と題してお話頂きました。
内部統制というのは来年の4月以降にくる決算期をどうクリアするかという目前の課題だけには留まらず、非常に大きな課題になってきています。「内部統制構築を契機にして、企業価値をいかに高めていくか、つまり大きな戦略を持たなければいけない」と牧野氏は言います。戦略とは、この時期にこの社会情勢の中で、企業はなにを望み、どのような姿になるのか、社会は企業になにを求めているのか、それをどのように解決し、展開していくのかという、企業の立場を明確化していくこと。まさに役割を明確にし、成長することにポイントがあると説明します。

”内部統制構築”と言いますと、なにか今年一年で構築が終わるようなニュアンスを受け取るかも知れませんが、内部統制は一回で完成するような生易しいものではありません。「内部統制というのはインフラの整備なのです。体制整備とか、さまざまな規則の整備とか文書化とか、いろいろありますが、それらは当座のものです」と牧野氏。
会社法に会社法施行規則というのが定められ、企業がやるべき内部統制の方向性が書かれており、“内部統制をキチッとしなさい”、“法令定款に適合する行為をやりなさい”、“効率的な経営をしているかどうか徹底的に点検しなさい”ということが要求されています。内部統制は”方向性の確認”、”管理の確認”なのです。ですから”体制整備”という言葉を使うのだと説明します。
「内部統制はインフラの整備であると先ほど申しましたが、もうひとつ言葉を変えて言いますと体質改善なのです」と牧野氏は言います。コンサルタントが形だけ整備をしたところで、コンサルタントが外れると元に戻ってしまいます。なぜなら、企業の文化、企業の体質が変わらなければ、外部から借りたものを戻したときには元の状態に戻るからです。それが企業の文化であり、企業の体質だからです。ですから、意識的に体質改善するという決意で望まなければなりません。 体質改善が進んでいるかのチェックについて、牧野氏は「社員の不平不満が見えるようになっているかを考えていただきたい。不平不満がどんどん出てきて、どんどん解消されていく、合理的に解決できる、という仕組みができているかどうか。そして社長自身が不平不満をいえるかどうか。このような仕組みが大切です」と説明します。

近年では、四半期決算というのが当然のように行われるようになり、会社によっては月月決算というケースも出ています。だんだんとサイクルが短くなる現状を受け、牧野氏は「今後の経営というのは、業務の記録を書くと同じように財務の記録が毎日書かれていくようになるでしょう。営業部隊とともに、その記録を常に作っていく。誰が記録したか全部分かる。ということをITの力を借りてやっていく。それをその日のうちに整理し、纏める。代表取締役は日々の売り上げを翌日には見ている。ということが出来る体制を作っていかなければならないでしょう」と言います。これはITの力と体質改善によってはじめて実現することであり、今後は多くの企業が、このようなリアルタイムマネージメントを実施しなければなりません。「今後企業に求められているポスト内部統制の方向性は、企業価値をいかに向上させるか。効率的な企業経営を実現するか。ということに尽きるのだと思います」と講演を締めくくりました。
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