ドリーム・アーツは、3社目の会社です。
自社でものづくりをしていて販売まで手掛けている会社に入りたかったんです。
これまでの会社は、どちらかというとコンサルティングに近くて、ノウハウは提供するけれど、実際に動くのはお客様。お客様自身が、全部自分たちのこととして本気で反応する、そういう姿をみていて、「自分も当事者として、ビジネスに取り組みたい」と思ったのが正直なところですね。
異業種からの転職ということもあって、自分の直感が頼りでした。もちろん、製品の優位性とか競合といった間接的な情報も仕入れましたが、最終的には、選考過程で出会った人が、いい意味でフランクだったから決めた(笑)、ところもありましたね。
そして、社長の印象が強かった。 会社って、いろんな要素があるけれど、"サービスがいい"とか"製品がいい"という根底には、創業者の人間的なパワーがどれだけあるか、が大きいと思ってます。 その点、弊社代表の印象は強く、そこから感じられるエネルギーは非常に魅力的でした。
これは今でも変わっていなくて、社内外の反発を受けつつも、経営者として会社の舵取りをする姿勢には、改めてついていこう、と思えますね。
営業職で入社しました。
実は、純粋な営業は始めての経験で、最初は各方面に迷惑かけました。商談は長期にわたるのですが、仕事の進め方にはスピードが求められる。そのスピードに乗り切れず、ここぞというタイミングでの重要な書類の手配を忘れるという失敗をし、営業担当を変えられたこともありました。既存のお客様からお怒りを買ってしまったことも。ゼロから新規案件を獲得するために、四季報片手にテレアポし続けた日々も、今ではいい思い出です。
それでも、直接お客様からお話を伺う中で、お客様のニーズを肌で感じ、自社製品の売りどころがわかってきたのは、大きな収穫でした。
その後マーケティング部に異動し、営業時代に不足感を感じていたことを、1つづつ実行していきました。営業担当者の活動を支援する、"起爆剤となるツール"を提供する仕事です。
セミナー開催やWebサイトの更改、既存顧客へのインタビューをおこない事例集を作成するなど、自社製品の売りどころをアピールしていきました。
当時感じていたのは、ジレンマ。マーケティングとして出来ることは、あくまで出来上がったものに対して、市場を定義したり、差別化ポイントを見極めているということであって、将来にむけての市場開拓や製品づくりまでは踏み込めない、というジレンマでした。
その頃、開発部門へプロダクトマネージャーとしての異動が持ち上がりました。
ここで、これまで感じてきたことすべてを活かすステージに、立たせてもらったわけです。
競合製品や市場、自社の強みを認識し、お客様のニーズを受け止め、製品の将来を考えられる立場。
製品開発のビジネスプロセスを逆走してきた感じですが、この順番でよかったと実感しています。
ソフトウエアのプロダクトマネージャーというのは、相当広範囲にいろいろなことを考えなければいけないポジションです。製品の構造をどうするか、生産ラインは?価格は?というビジネスプロセス上のことを想定し、事業計画を考えることを求められています。
さらにソフトウエアですから、技術的な知識もないと、業務をすべてカバーできているとは言い難いわけです。そう考えると、自分はまだまだ足りないところだらけです。
私たちの製品は、"直感的"にお客様が使いやすいものを提供する、というコンセプトがあるので、そのあたりのセンスは評価されてるとは思っていますが。まだまだかなぁ。
さらに、自社で製品を持っていると、いろんな立場の人の要望や意見が出てきます。お客様の意見はもちろん、開発者側の意見や経営層の意見など。それらをすりあわせて、自社ブランドとして、よりよいものになるよう共通の方向付けをしていくのも、私の仕事だと思っています。
多少の軋轢はあれど、よいものを作りたいという皆の思いは同じですから、いくら大変でも、やり抜いていくつもりです。
結局は"ものづくり"って、お客様がどんな方なのか実感していないと、非常にうそっぽいものになるんです。コンセプトがすばらしくても、実用性に乏しいとか。
自分自身、これまでの営業やマーケティング部門での体験をとおして、肌で感じてきたことを、本気で開発者に伝えることが出来ると思っています。ときには、「そんな機能、使わないよ」と言ってしまうことも。 技術者ではないですし、プログラム上の制約事項もわからないので、周りからは「よくやるよ(苦笑)」とは、言われてます。
以前は、比較的部門ごとに小さくまとまっていた感じも、ありましたね。
そんな中、私自身は、所属に関係なく横断的に意見を集約していく必要があるポジションなので、良くも悪くもかき回してきたと思っています。
でもそこで、コンスタントに意見を集約する場をもつことで、営業や開発が独りよがりになりにくい状況が出来てきたんじゃないかと。
最初は、ミーティングの場を設けてみるものの、各方面から好き勝手なことを言われて、取りまとめ方がわからず途方にくれました。外部のファシリテーション講座に駆け込んで、対立する意見をどうさばき、納得できるゴールに到達させるのか、必死で学びとろうと努力しました。
結局、自分がやったことは、それぞれの立場、視点からの意見、思いをすべてオープンにしてもらうこと。 そこから、延々と課題洗い出しのブレストやって、根本原因を整理していきました。
最初は、ブレストばっかりやってたので、「毎回ブレストさせるけど、何回やるつもり?」と参加者にはあきれられてました。
最終的に、「ネタ帳」という仕組みにまとめました。とにかく、問題点をすべて網羅して見える化したのです。社内的には、交通整理してくれる人(笑)という認識には、なってるんじゃないかな。
この「ネタ帳」、今後の製品開発に活かされる予定です。問題点や要望が網羅されているわけですから、ここから、製品開発の更なるレベルアップが始まります。
どうしてそんなに、いろんなことをやり続けられるのか、と聞かれることがあります。
これって、自分自身にとっては当たり前のことです。今35歳なんですけど、同じ年齢でもっと成功している人なんて山のようにいますよ。坂本龍馬を見てください(笑)。
目指す人間像、経済的な成長のレベルに対して、今の自分は全然到達していない。今の状況で汲々としていたら、これ以上のことなんか、望めませんよ。
さらに、今はプロダクトマネージャーとして、自社の主力製品を任されている立場上、会社の今後の成長にかかっていることをやっている。目の前のことに対して、めんどくさい、とか言ってられません。
カッコいいこと言うと、「会社の成功が、その先にあることを確信している」からかな。
すごく単純な話として、多くのお客様が望んでいることがあり、それが競合より勝っているポイントがわかって、実現手段がみえているんだとしたら、それさえやれば、どこよりも勝てるはずじゃないですか。それは単に、製品の機能だけではなく、企画して開発するプロセスであったり、導入しやすさだったり、という、いろんな側面で。絶対売れるはずだと、私は思っています。
ただ、会社人間ってこともなくて、よほどのことがない限り、18:00すぎにはオフィスを出ますね。勉強会やボランティア活動に参加したり、もちろん家族サービスも。娘が2人いるので、育児に参加する姿勢も大切ですから。
つきなみな表現になるかもしれませんが、自分に"志(こころざし)"をもって仕事をやるんだったら、非常にチャンスの広い会社。仕事の幅という意味でもチャンスですし、今後の会社の成長に、一緒に貢献しているという点でもチャンス。
主力製品の1つは、あまり競合製品はおらず、逆に市場を切り開いていく必要があるもの。市場が認識されておらず定義がない分、プロモーションは非常に難しい。逆にいえば、プロモーションを工夫すれば、売れる余地が非常に大きいということ。これも1つのチャンスですよね。
また、自社製品の提供だけではなく、サービスも含めて請け負っていきます。これほど、お客様に近い立場で接点を持つメーカーは、他にはないでしょう。それが、強みでもあります。
ITの世界って、5年前のスキルが、5年後の今でも通用するわけじゃない。そんな中で、どれだけ新しい不確定要素がでてきたとしても、自分なりにアプローチして解釈し、それを活かしていく姿勢をもった人には、活躍しやすい環境だと思います。
大切なことは、"志(こころざし)"をもつこと。
特に創り手は、目先の売上だけではなく、今コツコツやっていることが将来実現されていけば、間違いなくいいものができる、というミッションを、自分たちなりに定めていくこと。
成果に結びつくまでに時間はかかるけれど、この先を信じて、"志"をもって、仕事に取り組んでいきたいと思っています。

製品開発本部付 プロダクトマネージャー
2005年8月入社
イギリス留学後、ビジネスコンサルティング会社を経て、ドリーム・アーツ入社。
営業部、マーケティング部にて勤務後、2010年4月より現職。

